○寝屋川市私債権の管理に関する条例
平成24年12月18日
条例第29号
(目的)
第1条 この条例は、市の私債権の徴収等について必要な事項を定めることにより、市の私債権の管理の適正化を図り、もって公正かつ円滑な行財政運営に資することを目的とする。
(1) 市の私債権 金銭の給付を目的とする寝屋川市の権利のうち、公債権(地方自治法(昭和22年法律第67号)第231条の3第1項に規定する歳入に係る債権及び地方税法(昭和25年法律第226号)第1条第1項第4号に規定する地方税に係る債権をいう。)以外のものをいう。
(2) 規則等 寝屋川市規則、地方自治法第138条の4第2項に規定する規程及び地方公営企業法(昭和27年法律第292号)第10条に規定する企業管理規程をいう。
(3) 市長等 市長及び公営企業管理者をいう。
(他の条例との関係)
第3条 市の私債権の管理に関する事務の処理については、他の条例又はこれに基づく規則等に特別の定めがある場合を除くほか、この条例の定めるところによる。
(市長等の責務)
第4条 市長等は、法令並びに条例及び規則等の規定に基づき、適切かつ効率的な市の私債権の徴収等を行わなければならない。
2 市長等は、市の私債権の管理に関する事務の状況を的確に把握するとともに、市の私債権を適正に管理するための体制を整備するものとする。
(1) 担保の付されている市の私債権(保証人の保証があるものを含む。)については、当該債権の内容に従い、その担保を処分し、若しくは競売その他の担保権の実行の手続をとり、又は保証人に対して履行を請求すること。
(2) 債務名義のある市の私債権(次号の措置により債務名義を取得したものを含む。)については、強制執行の手続をとること。
(履行期限の繰上げ)
第7条 市長等は、市の私債権について履行期限を繰り上げることができる理由が生じたときは、遅滞なく、債務者に対し、履行期限を繰り上げる旨の通知をしなければならない。ただし、第10条第1項各号のいずれかに該当する場合その他特に支障があると認める場合は、この限りでない。
(債権の申出等)
第8条 市長等は、市の私債権について、債務者が強制執行又は破産手続開始の決定を受けたこと等を知った場合において、法令の規定により寝屋川市が債権者として配当の要求その他債権の申出をすることができるときは、直ちに、そのための措置をとらなければならない。
2 前項に規定するもののほか、市長等は、市の私債権を保全するため必要があると認めるときは、債務者に対し、担保の提供(保証人の保証を含む。)を求め、又は仮差押え若しくは仮処分の手続をとる等必要な措置をとらなければならない。
(徴収停止)
第9条 市長等は、市の私債権で履行期限後相当の期間を経過してもなお完全に履行されていないものについて、次の各号のいずれかに該当し、これを履行させることが著しく困難又は不適当であると認めるときは、以後その保全及び取立てをしないことができる。
(1) 法人である債務者がその事業を休止し、将来その事業を再開する見込みが全くなく、かつ、差し押さえることができる財産の価額が強制執行の費用を超えないと認められるとき。
(2) 債務者の所在が不明であり、かつ、差し押さえることができる財産の価額が強制執行の費用を超えないと認められるときその他これに類するとき。
(3) 債権金額が少額で、取立てに要する費用に満たないと認められるとき。
(履行延期の特約)
第10条 市長等は、市の私債権について、次の各号のいずれかに該当する場合においては、その履行期限を延長する特約をすることができる。この場合において、当該債権の金額を適宜分割して履行期限を定めることを妨げない。
(1) 債務者が無資力又はこれに近い状態にあるとき。
(2) 債務者が当該債務の全部を一時に履行することが困難であり、かつ、その現に有する資産の状況により、履行期限を延長することが徴収上有利であると認められるとき。
(3) 債務者について災害、盗難その他の事故が生じたことにより、債務者が当該債務の全部を一時に履行することが困難であるため、履行期限を延長することがやむを得ないと認められるとき。
(4) 損害賠償金又は不当利得による返還金に係る市の私債権について、債務者が当該債務の全部を一時に履行することが困難であり、かつ、弁済につき特に誠意を有すると認められるとき。
2 市長等は、履行期限後においても、前項の規定により履行期限を延長する特約をすることができる。この場合においては、既に発生した履行の遅滞に係る損害賠償金その他の徴収金(以下「損害賠償金等」という。)に係る市の私債権は、徴収すべきものとする。
(免除)
第11条 市長等は、前条の規定により債務者が無資力又はこれに近い状態にあるため履行延期の特約をした市の私債権について、当初の履行期限(当初の履行期限後に履行延期の特約をした場合は、最初に履行延期の特約をした日)から10年を経過した後において、なお、債務者が無資力又はこれに近い状態にあり、かつ、弁済することができる見込みがないと認められるときは、当該債権及びこれに係る損害賠償金等を免除することができる。
(債権の放棄)
第12条 市長等は、市の私債権について、次の各号のいずれかに該当するときは、当該債権(これに係る損害賠償金等に係る市の私債権を含む。)を放棄することができる。
(1) 当該債権について、消滅時効が完成したとき(債務者が時効の援用をしない特別の理由があるときを除く。)。
(2) 破産法(平成16年法律第75号)第253条第1項その他の法令の規定により、債務者が当該債権についてその責任を免れたとき、又は同法第216条若しくは第217条の規定による破産手続廃止の決定が確定したとき(当該債権について保証人の保証があるときを除く。)。
(3) 第6条の規定により強制執行等の手続をとってもなお完全に履行されない当該債権について、強制執行等の手続が終了したときにおいて債務者が無資力又はこれに近い状態にあり、弁済することができる見込みがないと認められるとき。
2 市長は、前項の規定により市の私債権を放棄したときは、これを議会に報告しなければならない。
(委任)
第13条 この条例の施行について必要な事項は、市長等が定める。
附則
この条例は、公布の日から施行する。