○寝屋川市暴力団排除条例

平成25年9月27日

条例第20号

(目的)

第1条 この条例は、寝屋川市における暴力団の排除に関し、基本理念を定め、寝屋川市及び市民の責務を明らかにするとともに、暴力団の排除に関する寝屋川市の施策等を定めることにより、寝屋川市の区域内(以下「市内」という。)における事業活動及び市民の生活に対する暴力団による不当な影響を排除し、もって社会経済活動の健全な発展に寄与するとともに、市民が安全で安心して暮らせる社会の実現に資することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 市民 寝屋川市に住み、働き、学び、又は活動する個人、団体及び事業者をいう。

(2) 暴力団 暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(平成3年法律第77号。以下「法」という。)第2条第2号に規定する暴力団をいう。

(3) 暴力団員 法第2条第6号に規定する暴力団員をいう。

(4) 暴力団事務所 暴力団の活動の拠点である施設又は施設の区画された部分をいう。

(5) 暴力団密接関係者 暴力団又は暴力団員と密接な関係を有するものとして大阪府暴力団排除条例施行規則(平成23年大阪府公安委員会規則第3号)第3条に規定する者をいう。

(6) 公共工事等 工事の請負、役務の提供又は物品の購入その他の調達のうち寝屋川市が発注するものをいう。

(7) 売払い等 売買契約その他の契約に基づいて行われる寝屋川市の不動産又は物品の売払い又は貸付けをいう。

(基本理念)

第3条 暴力団の排除は、暴力団が市内における事業活動及び市民の生活に不当な影響を与える存在であることに鑑み、暴力団を恐れないこと、暴力団に対して資金を提供しないこと及び暴力団を利用しないことを基本として、寝屋川市及び市民が相互に連携を図りながら協力して、社会全体として推進されなければならない。

(寝屋川市の責務)

第4条 寝屋川市は、前条に定める基本理念(以下「基本理念」という。)にのっとり、大阪府、他の市町村、大阪府暴力追放運動推進センター(法第32条の3第1項の規定により大阪府公安委員会から都道府県暴力追放運動推進センターとして指定を受けたものをいう。)その他の暴力団員による不当な行為の防止を目的とする団体及び市民と連携を図りながら、暴力団の排除に関する総合的な施策を実施する責務を有する。

2 寝屋川市は、暴力団の排除に資すると認められる情報を知ったときは、大阪府に対し、当該情報を提供するものとする。

(市民の責務)

第5条 市民は、基本理念にのっとり、相互に連携を図りながら協力して、暴力団の排除に取り組むとともに、寝屋川市が実施する暴力団の排除に関する施策に協力するよう努めるものとする。

2 市民は、基本理念にのっとり、暴力団の排除に資すると認められる情報を寝屋川市又は警察署に対し、積極的に提供するよう努めるものとする。

(市民に対する支援等)

第6条 寝屋川市は、暴力団事務所が設営されないための活動その他の暴力団の排除のための活動を行う市民に対し、情報の提供その他の必要な支援を行うとともに、市民が暴力団の排除のための活動に取り組んだことにより暴力団から危害を加えられるおそれがあると認められるときは、市民を保護するために必要な措置を講ずるものとする。

2 寝屋川市は、市民に対し、暴力団の排除に関する広報及び啓発活動を積極的に行うものとする。

(公共工事等及び売払い等からの暴力団の排除)

第7条 寝屋川市は、暴力団員及び暴力団密接関係者が公共工事等及び売払い等の契約の相手方(以下「契約相手方」という。)及び次の各号に掲げる者(以下「下請負人等」という。)となることを許してはならないものとする。

(1) 下請負人(契約相手方以外の公共工事等に係る全ての請負人又は受託者をいい、第二次以下の下請契約又は再委託契約の当事者を含む。以下同じ。)

(2) 契約相手方又は下請負人と公共工事等に係る資材又は原材料の購入契約その他の契約を締結する者(前号に該当する者を除く。)

(3) 契約相手方が共同企業体である場合の当該共同企業体の構成員(前2号に該当する者を除く。)

(公共工事等及び売払い等からの暴力団の排除に関する措置)

第8条 市長及び上下水道事業管理者(以下「市長等」という。)は、前条の趣旨を踏まえ、次の各号に掲げる措置を講じなければならない。

(1) 暴力団員又は暴力団密接関係者に該当すると認められる者に対し、公共工事等及び売払い等に係る入札に参加するために必要な資格(以下「入札参加資格」という。)を与えないこと。

(2) 入札参加資格を有する者(以下「入札参加有資格者」という。)が暴力団員又は暴力団密接関係者に該当すると認められた場合には、当該入札参加有資格者を公共工事等及び売払い等に係る入札に参加させないこと。

(3) 入札参加有資格者が暴力団員又は暴力団密接関係者に該当すると認められた場合には、必要に応じ、その旨を公表すること。

(4) 入札参加資格の登録を正当な理由がなく取り下げ、かつ、当該登録を取り下げた日から1年を経過しない者であって、暴力団員又は暴力団密接関係者に該当すると認められるものに対する前号に掲げる措置に準ずる措置

(5) 公共工事等及び売払い等に係る入札において、落札者が暴力団員又は暴力団密接関係者に該当すると認められた場合には、当該落札者と契約を締結しないこと。

(6) 暴力団員又は暴力団密接関係者に該当すると認められる者を公共工事等及び売払い等に係る随意契約の相手方としないこと。

(7) 公共工事等及び売払い等の契約の締結後に契約相手方が暴力団員又は暴力団密接関係者に該当すると認められた場合には、当該公共工事等又は売払い等に係る契約を解除すること。

(8) 公共工事等の契約の締結後に、契約相手方の下請負人等が暴力団員又は暴力団密接関係者に該当すると認められた場合は、当該契約相手方に対し、当該下請負人等との契約の解除を求め、当該契約相手方が当該下請負人等との契約の解除の求めを拒否した場合には、当該契約相手方との公共工事等の契約を解除すること。

(9) 前各号に掲げるもののほか、公共工事等及び売払い等からの暴力団の排除を図るために必要な措置

2 市長等は、前項各号(第3号を除く。)に掲げる措置を講ずるために必要があると認めるときは、契約相手方及び下請負人等に対し、これらの者が暴力団員又は暴力団密接関係者でない旨の誓約書の提出及び必要な事項の報告等を求めるものとする。

3 市長等は、前項の誓約書を提出した者が暴力団員又は暴力団密接関係者に該当すると認めるときは、その旨を公表するものとする。

(公共工事等及び売払い等に関する不当介入に係る報告等)

第9条 何人も、公共工事等及び売払い等において、暴力団を利することとなるような社会通念上不当な要求又は契約の適正な履行を妨げる行為(以下「不当介入」という。)をしてはならない。

2 契約相手方及び下請負人等は、公共工事等及び売払い等に係る契約の履行に当たって暴力団員又は暴力団密接関係者による不当介入を受けたときは、速やかに市長等に報告するとともに、警察署に届け出なければならない。

3 市長等は、不当介入を受けた契約相手方又は下請負人等が、前項の規定により適切に報告及び届出を行ったと認められる場合は、当該公共工事等又は売払い等について、必要に応じて、工程の調整、工期の延長等の措置を講ずるものとする。

(公の施設の管理における暴力団の排除)

第10条 寝屋川市は、暴力団又は暴力団密接関係者にその設置する公の施設の管理を行わせてはならない。

2 市長、教育委員会及び指定管理者(地方自治法(昭和22年法律第67号)第244条の2第3項の指定管理者をいう。以下同じ。)は、寝屋川市が設置する公の施設(その施設及び設備を含む。以下同じ。)の使用等(使用、利用その他の当該公の施設において行う行為をいう。以下同じ。)が暴力団の利益になると認められる場合は、当該公の施設の使用等を認めないものとする。

3 寝屋川市又は指定管理者は、前項の規定に基づき、市長、教育委員会又は指定管理者が公の施設の使用等の許可を取り消し、又は使用等の中止を命じた場合において、当該取消し又は使用等の中止に係る者に損害が生じても、その賠償の責めを負わない。

(意見の聴取)

第11条 市長又は教育委員会は、前条第2項に規定する場合において必要があると認めるとき、又は次項の規定による求めがあったときは、市内を管轄する警察署長(以下「警察署長」という。)の意見を聴くものとする。

2 指定管理者は、前条第2項に規定する場合において必要があると認めるときは、警察署長の意見を聴くよう市長又は教育委員会に求めるものとする。

(寝屋川市の事務及び事業からの暴力団の排除)

第12条 寝屋川市は、第7条から第10条までに規定するもののほか、その行う事務又は事業によって暴力団を利することとならないよう、暴力団員又は暴力団密接関係者について必要な措置を講ずること等により、寝屋川市の事務及び事業からの暴力団の排除を図るものとする。

2 市長、教育委員会その他の執行機関及び上下水道事業管理者は、その事務又は事業の実施に当たり必要があると認めるときは、当該事務又は事業の相手方が暴力団員又は暴力団密接関係者であるかどうかについて、警察署長に照会することができる。

(青少年に対する指導等のための措置)

第13条 寝屋川市は、青少年が暴力団の排除の重要性を認識して、暴力団に加入せず、及び暴力団員による犯罪の被害を受けないための指導又は啓発が、学校、地域、職域その他の場において、必要に応じて行われるよう、情報の提供その他の必要な支援を行うものとする。

2 青少年の育成に携わる者は、青少年が暴力団の排除の重要性を認識して、暴力団に加入せず、及び暴力団員による犯罪の被害を受けないよう、青少年に対し、指導、助言その他適切な措置を講ずるよう努めるものとする。

(出資団体等への協力要請)

第14条 市長等は、第8条第1項の措置(同項第3号及び第4号に掲げるものを除く。)を講じたときは、寝屋川市が出資する団体又は指定管理者に対して、同様の措置を講ずるよう求めるものとする。

(委任)

第15条 この条例に定めるもののほか、この条例の施行に関し必要な事項は、執行機関又は上下水道事業管理者が規則又は規程で定める。

この条例は、平成25年10月1日から施行する。

寝屋川市暴力団排除条例

平成25年9月27日 条例第20号

(平成25年10月1日施行)