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校長室日記 2021年09月16日(木):No.13 体と頭のトレーニング

新学期スタートから4週目に突入した。早いもので、もう一ヶ月が過ぎようとしている。

この間に、例年ならば体育大会の練習がどんどんと進んでいるところなのだが、17日まではその練習を自粛という制限となり、いったん休止をしている状況である。

また、修学旅行も緊急事態制限期間中であることから10月への延期を決定した(本当なら3日間の行程を終え、今日の夕方には帰路についていたはず・・・。)少し、お楽しみは先になった思うことにしよう。

9月に2つの教職員研修を企画・実施することができた。

9月1日は「防災の日」といわれる。昭和35年6月の閣議で了解された。知る人も多いが9月1日は関東大震災が発生した日であるとともに、台風シーズンを迎える時期であり、昭和34年9月に襲った「伊勢湾台風」によって戦後最大の被害が出たことからも防災の日が創設されたのだ。また、9月9日はその語呂合わせから「救急の日」とされているようだ。

先日のハリケーン「アイダ」によってアメリカ全土が前例を見ない豪雨に襲われ、大都市ニューヨークの地下鉄が水に浸かり、道路が冠水する映像をニュースで見た。台風や竜巻など自然の猛威の前には人間の力など、本当に非力でありことをまざまざと見せつけられた思いがする。もちろん、学校現場においても、日頃からの災害や危険に対する備え、対策、危機管理体制を整えておかねばならないと強く感じる。

本校は、中央小、東小と共に『街の学校』スクールネットワーク(SN)として、小中一貫教育を進めている。平成17年2月に不審者の侵入によって引き起こされた痛ましい中央小事件があり、その後も校区として安全や危機管理については意識を高くしているところだ。しかし、当時を知る教員は本校でも2割に満たない。年月の流れから教員が入れ替わり、それ以降に採用された若手の教員が多くなっているからだ。

今年度、一中の組織にある保健安全部で一「不審者対応マニュアル」を新たに作成した。また、名札にホイッスルをつけることを義務化して、不審者対応の「緊急アナウンス」や「緊急事態発生時対応の基本」を確認した。また、9月9日に教職員研修として「さすまた研修」を実施したのだが、あの吉田沙保里さんのCMでも有名なALSOKから6名の講師を招くこととなった。

当日、全員のソーシャルディスタンスをとって体育館で講義を聴いた後、『さすまた』を使った実践練習など行った。「前に出てやってみてくださる方いませんか?」といえば、若手教員の中から積極的に手が挙がり、互いに役割分担して不審者に対応するノウハウを学んだ。

実際の学校現場で、どこに「さすまた」があるのか知っていることも大事だが、その、持ち方・使い方の知識、また、単独で対応する場合、チームでの動き、その場に生徒がいるとき、いないとき、校舎内か校舎の外かなど、いろいろな場合を想定しておかねばならないことも非常に大事だと感じる。こういった訓練を実践する時を迎えないことが一番の願いだが、まさかの緊急時に、心の備えがあることが本当に大きいはずだ。一時間ほどの研修は、教員たちの笑顔あふれる楽しい研修となった。


  • 「不審者対応マニュアル」と「ホイッスル」

  • さすまたって正しくはどう持つの?

  • 不審者に対してどう使う?

もう一つの研修は、9月15日に校区小中合同研修として実施した「コグトレ研修」だ。残念ながら、一堂に会することはかなわなかったものの、中央小の体育館からのZOOMオンライン研修として、三校が各校を会場として取り組むことができた。

数年前にベストセラーとなった宮口幸治氏の著である『ケーキの切れない非行少年たち』をご存じの方も多いだろう。コグトレ塾責任者の長谷川佳代子氏を講師に迎えて、認知機能強化トレーニング:COGET(コグイーティー)、認知作業トレーニング:COGOT(コグオーティー)体験と事例紹介等ご講義いただいた。

支援学級在籍生徒以外にも、様々な場面で困っている子どもは多くいるのが現状である。それらの子どもたちの特徴は 1.認知機能の弱さ 2.感情統制の弱さ 3.融通が利かない、思い込みが強い 4.不適切な自己評価(極端な自信過剰、過小な自己自信喪失) 6..対人スキルの欠乏・身体的不器用さ だという。

こういった、認知機能をトレーニングして強化することで改善に向かい、さまざまな困り感が取り除かれていくことにつながっていく。われわれ教員は、学習の土台になる認知機能が低い生徒(×が+に見える生徒、相手の表情を感じたり先に起こることを想像できない、力加減や相手との適切な距離をとれない)がいることをあらためて認識して学習指導や生活指導に当たらねばならないと思う。

ワークとして、まとめる(数える)、記号さがしのプリントをやってみることになった。(写真は一例)初めて取り組んでみると、大人でもなかなか難しく、全員が真剣そのものだったが間違えてしまい、「あー、ミスったー!」という声も上がる。時間を計られると緊張したり、時間を気にして注意力が散漫になったりする。また、新聞紙10枚を丸めて色テープで三カ所を留めた「コグトレ棒」を使ったトレーニングも盛り上がった。

・物のコントロール ・動きの模倣 ・ボディーイメージ ・身体バランス ・協調運動 ・姿位伝言 などなどいろいろなトレーニングがあることを知った。


  • コグトレ棒を使って認知作業トレーニング

  • まとめる(数える)ワークシート

このところ、雨模様が続いていたが、昨日も今日も少し晴れ間が見え、風もさわやかな秋の気配だ。こういった時期は、学習やスポーツ、読書など何をやるにもいい季節といえよう。来週からは体育大会の練習も再開予定、秋の深まりとともに充実した学校生活が送れるように、本格的学習活動に期待している。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

学校長 林浩子

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