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校長室日記 2021年10月27日(水曜日):No.16 かけがえのない思い出に

 10月も下旬を迎え、秋も深まりこれからいっそう季節は冬へと向かっていくことだろう。

 10月17日からの三日間で、3年生の修学旅行を実施することができた。今度こそ「三度目の正直」、なんとか無事に実施、出発できますようにと毎日祈るような気持ちであった。5月末の予定が9月に延期、さらに緊急事態宣言延期を受けて10月になった旅行だが、かつてコロナ感染が無い時代には、よほどのことがない限り修学旅行の延期など考えられない事態だった。しかし、この2年間は多くの行事が縮小・中止となり、そんな常識も大きく崩れてしまったといえる。
 出発を控えた週末からこの時期にしては数十年ぶりの寒波が来るという情報が、あまりに騒々しく報じられていたので覚悟はして防寒着やカイロも持参したが、そもそも宿泊地の長野県乗鞍高原は標高1500mにあり、この時期はすでに10度以下になることも珍しくないそうだ。上高地の朝は、2℃だったと聞いて驚いた。
 1日目は梓川でのラフティング。見ているこちらは寒かったが、生徒たちはこいだり声を出したり、存分にアウトドア体験を楽しんだようだ。2日目は手つかずの自然美あふれる上高地を散策した。私は1組と行動を共にしていたが、クラスを担当していただいたネイチャーガイドさんは、6年前の教員の時に担任として訪れた修学旅行でガイドをしてくださったその方で、懐かしの再会となった。上高地に上っていくバスの中では、トンネルにまつわる怖ーい話やご自身の経験談などさまざまなお話を聞いた。自然を守るために、上高地への道はマイカーの入場規制がかかり、観光バスは許可を得て上がっていくことができる。しかし、その道が実に細く大型車がすれ違う際にはぎりぎりの幅である。途中トンネルないで大きなトラックとのすれ違いとなり、実に数センチメートル単位の見事な運転テクニックを見ることとなり、抜けたときにはバス内に大きな拍手が沸き起こったほどだった。
 この日の天候は快晴で抜けるような青空が広がり、大正池に映る焼岳や背後に広がる槍ヶ岳連峰の雄々しい姿、碧く澄んだ水のきらめきなど、生徒にたちの目に焼き付けることができたことだろう。
 午後からは個人選択のアウトドア体験(マウンテンバイク、レイクボート、イワナつかみ、ハイアンドローアスレチック、マレットゴルフ)、夜は学年全員でレクレーション、花火も楽しむことができた。
 


  • 梓川ラフティング

  • 穂高連峰を望む

  • 1時間半ほどのトレッキング

 乗鞍高原の温泉宿にクラス分宿で2連泊したのだが、温泉が最高だった。お湯は乳白色の硫黄泉で、あたりには独特の温泉の香りが漂っていた。湯の表面には白い湯ノ花が浮かんでおり、体験後の疲れをゆっくり癒やすことができた。また、夕食の料理は、子どもたちが好むハンバーグやポテトサラダなどのメニューも並んだが、2日目に馬刺しが並んだのには驚いた。生徒たちは「これって何の肉?」「肉のお刺身?」とちょっとためらいを見せたのは一瞬で、口にしたとたん「おいしい」、「馬肉ははじめてや!」とほとんどの者がペロリとたいらげていた。
 最終日の3日目は、岐阜県の飛騨高山のまちを班別行動とした。陣屋をはじめとする歴史を感じさせる建造物や文化を感じる町並みを歩き、タブレットを使って送られてくるミッションをクリアしながら、土産物の購入や、食べ歩きを楽しんでいた。



  • 高山の

  • 河童橋で

 天候にも恵まれ、けがや病気で心配することなく、無事に三日間の旅を終えることができた。今回の旅行に同行し、朝から夜までの活動を存分に楽しんでいる生徒たちの姿を見るにつけて、改めて昨年度の卒業生の修学旅行を日帰り二日間の実施にしたことを振り返り、多くの我慢させてしまったと感じ申し訳ない気持ちになった。しかし、今またそれぞれの進学先で多く経験と思い出を紡ぎながら頑張っていることだろう。
 
 今回の旅行後の解散式で代表生徒が述べた挨拶の言葉、帰ってきて書いた感想文を読んでいて、うれしかったこと成長を感じたことが多くある。
*「コロナで修学旅行に行くことが難しいと感じていたなか、○○方のおかげで行くことができた。」
*「△△に対して感謝で胸がいっぱいになった。」
*「支えてくれる人がいることを強く実感し、うれしかった」
*「私たちも●●達のようにトラブルに対応する柔軟性を持ちたいと思った。今後は私が支える側の人間になりたい」・・・・
 修学旅行を終えて、改めてたくさんの人に感謝をしたいといった言葉が、たくさん綴られていた。 
 われわれ教師集団にとっても、この行事を終えて大きな安堵感に包まれていると同時に、通常と違う学校現場の外で行う行事の場で得る学びが多くある。新しく見える生徒達の一面や、これまで育成してきた集団としての力のが、社会の中、生活の中でどのように実践できているかといったことが見える。今回も生徒からも教えられたことを胸に、卒業までの残された日々がなおいっそう充実したものとなるよう努力していきたい。
 最後になりましたが、平素からさまざまにご理解・ご協力いただく保護者の皆様に感謝いたします。また、さまざまな変更や予約の取り直しに対応し、東奔西走していただき尽力いただいた旅行業者の方々、宿舎、体験先等の関係者方にお礼を申し上げ、三日間の報告としたい。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

学校長 林浩子

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