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校長室日記 2023年 3月15日(水曜日):No.16  巣立ちゆく君たちへ

 昨日14日には、本校の第76回卒業証書授与式が挙行された。
 うららかな春の日差しが降り注ぎ、空には雲一つない晴天に恵まれて,とても晴れやかな1日となった。じつに3年ぶりに卒業生全員と保護者様、そして地域で見守り続けてくださったご来賓を多く迎えることができたことは何よりの喜びである。
 前日には全校生徒が集合して、生徒会企画のお別れ式が行われた。義務教育9年間で身長や体重がどれほど大きくなったかを記した「成長の記録」が保健委員会から、また、式当日に卒業生が胸につける「コサージュ」も贈られた。それに応えて、3年生からは卒業の歌「地球星歌〜笑顔のために〜」の歌のプレゼントがあった。
  



  • お別れ式は花道を入場

  • 在校生「送別の言葉」

  • 後方に花文字が飾られ

  • 3年生から歌のプレゼント

  • 在校生からのメッセージ

  • 先輩ありがとう!

  以下は、わたしが163名の卒業生に向けた式辞である。
  

 学校長式辞 

 冬の寒さも急激に和らぎ、全身で春の訪れを感じることができる季節となりました。春の到来は、夢や輝く未来を感じさせ、皆さんの門出を祝っているようです。

また、本日ここに、本校第76回卒業証書授与式を挙行するにあたり、ご多用のところ、寝屋川市教育委員会 ○○様をはじめ、校区小学校校長先生、地域で日頃よりご支援いただいております多くのご来賓の皆様、そして保護者の皆様に御臨席を賜り、盛大に挙行できますこと、卒業生、教職員とともに、心より御礼申し上げます。
 第76期生、163名の卒業生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。
  この3年間、このように卒業生全員、そして保護者様、来賓の方々が一堂に集う卒業式をどれほど願ったかしれません。皆さんも知るように、第74期生、75期生の先輩方は、分散での卒業式でした。校歌も歌うことが叶いませんでした。それを思うとき、先ほど、この会場に響く校歌の歌声を聞き、やっとだなと本当に胸が熱くなり、こみ上げるものがありました。
 私は、君たちの入学の年の春に、この第一中学校校長として赴任しました。君たちと一緒に、この学校で新たなスタートを切ったのです。ですから、君たちの入学式は私にとっても本当に思い出深い入学式でした。先日、完成したばかりの卒業アルバムをみせて頂きましたが、真新しい制服に身を包んで、これから始まる新たな中学校生活に大きな期待と不安を抱いて座る君たちの初々しかったこと。こうして壇上から式辞を述べる私の胸にも、大きな期待と不安が入り混じり、とても緊張していたことを思い出します。
 あれから3年。いま、一人ひとりに卒業証書を授与しましたが、皆さんの引き締まった表情の中に、中学校生活3年間を立派にやり遂げたという大きな満足感と、新しい世界へ旅立つのだという力強い決意を感じ取ることができました。
 君たちは、入学してすぐに学校臨時休校になり2か月を家で過ごしました。登校できるようになってからも、幾たび自宅待機を繰り返したことか。大変な困難が、押し寄せては返し、そのたびに心配したり、ほっとしたりを繰り返しながらも、オンライン授業や家庭学習に取り組み、学びを止めずに頑張りました。君達だけでなく、ここにいる先生方も、こんな風にできないだろうか、間違ってはいないだろうか、もっとできることはないかと自問自答しながら、進み来た3年間でした。やれると思ったことがやれない、前に進もうとしたらストップがかかる、そんな目の前の困難にくじけそうになるときに、「先を明るく見て進もう」と校長として声をかけ、私自身も自分に言い聞かせて、勇気を奮い立たせました。
 それから、ようやく、普通に学校に登校できる日常が戻り、部活動の試合も再開され始めた時には、君たちは最終学年の3年生を迎えていましたね。しかし、広い世界に目を向けると、感染症のみならず、戦争や災害で当たり前の日常が奪われている人がいる。いま、こうして、毎日学校に登校して学習できること、仲の良い友達と語り合える当たり前が、心から感謝すべきことだという、大きな学びを得る素晴らしいチャンスだったのだと考えます。毎日の授業では、積極的に発言したり、真剣に考えたり、一生懸命、実験や観察をしたり、ノートを工夫したり、絵をかいたり、ものづくりをしたり、走ったり泳いだりしました。君たちの授業に打ち込む姿は素晴らしいものでした。特に受験を意識し始めた3年生になってからは、復習や家庭学習もしっかりと行ってきました。
 また、本校で取り組みを始めたポジティブアップティームワン:名付けてPUT1の取組みでは、学年全体で、また委員会活動の中心となって推進していました。
 
 PUT1の3つの柱を思い出してください。
 一つ「わたしが、キラリ」:自主自立を目指す。それは、時間を守って登校する、身だしなみを整える、集中して話を聞く、好き嫌いせず食事をとる、細部まで気を配って清掃するという姿。
 
一つ、「あなたをキラリ」:思いやりを大切に、一人ひとりの違いや個性を認め合う。それは、係の仕事や分担を、互いに助けあう、授業では伝わるように話す・温かい聴き方を大切に取り組もうとする姿。
 一つ、「みんなでキラリ」:コミュニケーション力を身に付ける。それは、自分から先に笑顔で挨拶する、「ありがとう」を言葉に表す、「わから
ない」を言える、プラスの言葉・行動を増やそうと頑張る姿。

 この「わたしがキラリ」「あなたをキラリ」「みんなでキラリ」の3つの柱こそ、この第一中学校で行ったすべての学習、すべての行事、委員会活動などの様々な場面で、君たちが身に付けようと努力してきたことの本質です。まさに、この第一中学校が目指す自立型人間の育成に向ける営みは、このPUT1の中でいきいきと息づいていたことを知ってください。これから、君たちはまだまだ学ぶことがたくさんあることでしょう。そして、社会にあって役立つ人になるために、これからも多くの経験を積んでいかれることでしょう。その時にぜひ、この第一中学校でのPUT1を思い出し、自主自立を心がけ、思いやりをもって互いの個性を尊重し合う事、気持ちよくコミュニケーションをとることを礎に、これからの人生を切り開いていってください。 結びになりましたが、卒業生の保護者の皆様、お子様のご卒業、誠におめでとうございます。義務教育9年間にわたり、見守り育ててこられた一コマ一コマが思い出され、今日の晴れ姿に感慨ひとしおのものがあろうかと拝察いたします。入学以来三年間にわたり、本校の教育に対し、常に温かいご支援・ご協力をいただきましたことに、教職員を代表して心から感謝申し上げます。
 卒業生は今日巣立ってまいりますが、本校は今後とも一人ひとりの心の拠り所としてあることをお約束するとともに、皆様の人生が幸せなものになることをお祈りして、私の式辞とさせていただきます。
      令和年 三月十四日   
      寝屋川市立第一中学校 
校長  林 浩子  


  • 壇上には祝花と校旗

  • 会場には多くのいすと紅白幕

  • 想い出のホリゾントを

最後まで読んでいただきありがとうございました。

学校長 林浩子

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